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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻1号

1994年01月発行

文献概要

論述

遠位橈尺関節症に続発した手指伸筋腱断裂―発生因子に関する検討

著者: 小野沢司12 平山隆三1 多田博1 竹光義治1 末松典明3

所属機関: 1旭川医科大学整形外科 2現:協立病院整形外科 3北見赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.5 - P.12

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 抄録:遠位橈尺関節症に続発した手指伸筋腱断裂の手術例8例について術前後のX線像,術後成績,伸筋腱断裂の危険因子について検討した.症例は男4例,女4例,62歳から82歳,平均72歳と高齢であった.術前のX線上軽度のMadelung変形が認められ,尺骨頭は背側に亜脱臼し,遠位橈尺関節の関節症変化が著明だった.8例全例に腱移行または腱移植を行い,尺骨頭切除を加えた.術後経過観察期間は,平均4年10カ月である.再建術による術後成績は良好で尺骨頭切除によって有意な手根骨の尺側移動は見られなかった.上記の変形をもつ症例では成長期に特に愁訴がなくても中年以降遠位橈尺関節症が進行し機械的摩擦による伸筋腱断裂の危険性が高いと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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