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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻1号

1994年01月発行

文献概要

論述

腰椎分離すべり症に対する棘間ブロック併用前方固定術の臨床成績

著者: 石原裕和1 松井寿夫1 平野典和1 大島博1 辻陽雄1

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.13 - P.19

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 抄録:腰椎分離すべり症に対する棘間ブロック併用前方固定術について,従来法との臨床比較を行った.術後1年以上13年まで平均7年間追跡した腰椎分離すべり症前方固定術施行例(従来法17例,棘間ブロック併用法(以下棘ブ法)16例)に対し,椎体間および分離部の骨癒合の推移を辻の基準で比較し,臨床症状の経過,社会復帰までの期間につき検討を加えた.初期骨癒合は従来法4.9カ月,棘ブ法4.3カ月において認められ,完全癒合はそれぞれ16.4カ月,9.5カ月であった.骨癒合率は従来法53%,棘ブ法88%であり,分離部癒合率はそれぞれ12%,44%に認めた.これにより,棘ブ法施行例において高い改善率と早期退院が達成された.棘間ブロック併用腰椎前方固定術は腰椎分離すべり症に対して,分離椎弓のジャッキアップを介して椎体・移植骨間の離開を防ぎ,骨癒合率を高めるとともに,その分離部圧着効果により分離部の骨癒合をも促進し,早期の社会復帰を可能とした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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