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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻1号

1994年01月発行

文献概要

シンポジウム 関節スポーツ外傷の診断と治療―最近の進歩

肩関節のスポーツ外傷

著者: 米田稔1

所属機関: 1大阪厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.29 - P.43

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 抄録:肩スポーツ外傷の患者を治療する上で最も重要なことは,できるだけ早く正確な診断をつけ確実でかつ早期復帰が可能な治療法を選択することである.ある肢位の強制や直達外傷の後では外傷性肩峰下滑液包炎,腱板損傷,大結節部骨傷,肩鎖関節障害を考えるが,同時に肩関節内の損傷も念頭に置かなければならない.局麻剤テストは肩峰下腔,肩鎖関節への注入が信頼される.MRIはスクリーニングとして最も有効な画像診断であり,腱板断裂,骨挫傷,関節内外の血腫,水腫が鮮明に描出される.関節内の構造を克明に捉えるにはCT関節造影が最も有効である.再構成による斜矢状面像やMR関節造影は今後期待される.新しい治療法である鏡視下Bankart修復術,上方関節唇修復術,肩峰下除圧術については適応を中心に解説した.スポーツ活動性の高い若年者では初回前方脱臼から反復性への確率が高いため,Bankart病変の1次修復も考慮するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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