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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻1号

1994年01月発行

文献概要

シンポジウム 関節スポーツ外傷の診断と治療―最近の進歩

肘関節のスポーツ外傷と障害―内側側副靱帯損傷と肘関節不安定症

著者: 村上恒二1 濱田宜和1 村田英明1 生田義和1

所属機関: 1広島大学整形外科

ページ範囲:P.45 - P.53

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 抄録:野球等の投球動作では強い外反ストレスがかかることになるが,内側側副靱帯は肘の外反ストレスに対する主要なるstabilizerであり,このため過度の外反ストレスにより,内側側副靱帯損傷がひきおこされることとなる.実際には内側側副靱帯のうちでanterior medial collateral ligament(AMCL)が外反ストレスに対する主要支持機構であり,近位部からの剥離あるいは起始部の剥離骨折を伴うことが一般的である.診断においては,運動時のAMCL局所の疼痛及び圧痛,肘外反ストレスでの疼痛の誘発がみられ,X線検査では肘30°屈曲位での外反ストレスX線撮影,Gravity testを行い,健側と比較することにより定量的評価が可能である.手術適応は著しい不安定性がみられるスポーツ症例や保存的治療に抵抗する症例であり,手術法としては,伊藤法による靱帯再建が有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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