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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻1号

1994年01月発行

文献概要

シンポジウム 関節スポーツ外傷の診断と治療―最近の進歩

膝後外側支持機構損傷

著者: 守屋秀繁1 渡辺泰1 永原健1 金田庸一1 土屋明弘1 高橋和久1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.55 - P.59

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 抄録:膝の後外側支持機構は,解剖学的には膝窩筋腱から腓骨頭へ付着する腱が94%に認められることから,同部の陳旧損傷例では膝窩筋腱の上前方移行(Müller法)では効果が無く,後外側支持機構に緊張のかからないように高位脛骨骨切り術(FTA170°目標)を行い,さらに外側側副靱帯を含めて,後外側支持機構を腓骨頭から末梢側へ移行する方法が有効であると思われた.症例は7例であり,すべて著明なposterolateral rotatory instabilityを呈し,前十字靱帯損傷合併例4例,後十字靱帯損傷合併例2例,前後十字靱帯損傷合併例1例であった.前十字靱帯は膝蓋腱またはハムストリングスで再建し,後十字靱帯はすべて膝蓋腱で再建し,FTAを170°にするように高位脛骨骨切り術を行い,後外側支持機構の末梢側移行を加えた.JOA scoreは術前14~60点,平均34.6点が術後48~90点,平均70.1点に改善した.JOA scoreに比し患者の満足度は高かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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