icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻10号

1994年10月発行

文献概要

論述

composite graftによる前十字靱帯再建術の臨床成績と合併症―18カ月以上経過例

著者: 宮津誠1 徳広聡1 島崎俊司1 岡本哲軌1 熱田裕司1 竹光義治1 朝野裕一2 向井康詞1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室 2旭川医科大学付属病院理学療法室

ページ範囲:P.1091 - P.1095

文献購入ページに移動
 抄録:自家腸胚靱帯とLeeds-Keio人工靱帯を組み合わせたcomposite graftにより関節内外のACL再建をし,18カ月以上経過した36例の臨床成績と合併症について検討した(観察率80%).手術時平均年齢24.5歳(15~49),観察期間33.9カ月(18~48)であった.術後成績は,自覚的には大変満足,ほぼ満足が81%,術後のLachman testで軽度陽性以下は58%,N-test陰性は83%であった.KT-2000での30ポンド前方引出し力での患健側差は1.8±6.1mmであり,5mm以上を呈したものは25%であった.術後のMarshall score 43.2±3.8,Tegner activity level 5.3±1.2であった.スポーツ復帰では,受傷前のレベルに復帰したものは31%,制限つき復帰が44%であった.合併症では明らかな再断裂・緩みおよび無菌性関節炎がともに14%にみられた.本法の適応はrevisionなどの自家組織の供給できない例,または復合靱帯損傷など多量の移植腱が必要な場合等にあると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら