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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻10号

1994年10月発行

文献概要

論述

分娩麻痺発生の危険因子と重症度の予知因子

著者: 川端秀彦1 安井夏生1 北野元裕1 濱田泰彦1 正富隆2

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター整形外科 2大阪大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1107 - P.1112

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 抄録:分娩麻痺184例を対象に,分娩麻痺発生の危険因子と重症度の予知因子とを検討した.麻痺は上位型97例,全型87例で,その予後はgood 29%,fair 26%,poor 45%であった.平均出生時体重は頭位分娩では4218g,骨盤位分娩では2930gであった.分娩様式は頭位分娩113例,骨盤位分娩63例,帝王切開1例で,頭位分娩中に鉗子分娩10例,吸引分娩38例が含まれていた.合併症に仮死81例,筋性斜頚31例,横隔神経麻痺17例,ホルネル症候群16例,鎖骨骨折15例,上腕骨骨折7例,肩関節脱臼2例があった.
 分娩麻痺発生の危険因子と重症度の予知因子とは必ずしも一致せず,発生の危険因子としては高出生時体重,異常分娩(骨盤位分娩,鉗子分娩,吸引分娩)が,重症度の予知因子としては高出生時体重,横隔神経麻痺,ホルネル症候群,上腕骨骨折,肩関節脱臼があげられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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