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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻10号

1994年10月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

CD pedicular screw法による特発性側弯症の三次元的矯正―その利点と問題点

著者: 阿部栄二1 島田洋一1 奥山幸一郎1 菊池俊彦1 佐藤光三1

所属機関: 1秋田大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1123 - P.1129

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 抄録:特発性側弯症8例にCD pedicular screwによる三次元的矯正を行い,従来の方法では達成できなかった高い矯正率が得られた.側弯変形は術前65゜~86゜(平均71゜)が,術後4゜~33゜(平均19゜)となり,矯正率は62~94%(平均75%)であった.頂椎の回旋変形は術前平均25゜から15゜に41%,体幹の回旋変形は平均48゜から26゜に47%矯正され,従来のCD hook法の矯正率の約2倍であった.手術時間は平均6.2時間,平均出血量は1719mlで,全例自己血輸血のみで対応できた.下端のscrewからのrodの逸脱が1例,術後肩のバランス不良のため再手術により固定範囲を延長したものが1例あったが,神経合併症や矯正損失もなく全例に骨癒合が得られた.CD pedicular screw法は多少改善を要する点はあるが安全でかなり有用な術式と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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