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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻10号

1994年10月発行

文献概要

臨床経験

大腿骨頚部疲労骨折の4例

著者: 山田健志12 高松浩一1 清水卓也1 榊原康宏1 塚原隆司1 菊池義郎1

所属機関: 1トヨタ記念病院整形外科 2名古屋大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1135 - P.1138

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 抄録:当施設で経験した大腿骨頚部疲労骨折は計4例で,男性3例,女性1例,平均年齢24.0歳であった,原因はスポーツが2例,過度の歩行1例,不詳1例,骨折型はcompression typeが3例,transverse typeが1例であった.本症は骨折型により予後が大きく異なるとされており,発症早期に骨折型を含めた確定診断を得ることが重要である.従来,本症の診断ではX線像と骨シンチグラムが主な検査法であったが,今回われわれは1例に発症後14日でMRIを施行した.MRIは骨組織の損傷を浮腫様変化として確認することが可能で,発症早期に確定診断とともに骨折型の鑑別が可能である.MRIは今後本症が疑われる場合早期より実施すべきと思われた.治療は全例保存的に行い,良好な結果が得られた.compresslon typeは活動性の制限のみで治癒可能であるが,transverse typeは骨癒合まで免荷を含めて慎重な経過観察が必要であると考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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