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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻10号

1994年10月発行

文献概要

臨床経験

骨幹端軟骨異形成症の兄弟例

著者: 二井英二1 矢田浩1 原親弘1 山崎征治2 谷本康夫3 新藤啓司3 伊奈田宏康3

所属機関: 1三重県立草の実学園整形外科 2上野総合市民病院整形外科 3松坂中央総合病院小児科

ページ範囲:P.1163 - P.1166

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 抄録:比較的稀な骨幹端軟骨異形成症(metaphyseal chondrodysplasia,以下MCD)の軽症型であるSchmid型と思われる兄弟例を経験したので報告した.症例は,3歳9カ月と1歳11カ月の兄弟例で,第5子と6子である.2例とも低身長,下肢の短縮,両膝の著明な内反がみられ,軽度腰椎前弯と鴨様歩行を認めたが,頭蓋顔面などには異常所見はみられなかった.X線学的所見では,大腿骨遠位端でくる病様のcupping flaringおよび骨端線の幅の拡大が認められた.MCDは,1983年の骨系統疾患国際分類では,4つの型に分類されていたが,1992年の改訂分類では,骨幹端異形成症(metaphyseal dysplasia)となり,7つの型に分類されている.Schmid型は,その中でも軽度なタイプで,最も多い型とされている.鑑別診断としては,その他のMCD,軟骨無形成症,脊椎骨幹端異形成症,くる病などがあげられるが,VitD製剤の投与はむしろ禁忌とされており,特にくる病との鑑別が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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