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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻10号

1994年10月発行

文献概要

臨床経験

脊椎カリエス治癒後の後弯変形による遅発性対麻痺が生じた2症例

著者: 小林孝1 阿部栄二1 菊池俊彦1 佐藤光三1 山本正洋2 千葉光穂2

所属機関: 1秋田大学医学部整形外科学教室 2秋田労災病院整形外科

ページ範囲:P.1179 - P.1183

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 抄録:脊椎カリエス治癒後の後弯変形によって遅発性の麻痺を生じた比較的稀な2症例を経験した.両症例とも,脊椎カリエス治癒後麻痺発生まで10年以上経過しており,T6からT10の間に塊椎を形成していた.後弯角は60°前後で1例には脊髄空洞を認めた.
 Capenerのアプローチによる頂椎部の前方除圧を行い,1例は脊髄空洞が縮小して麻痺が改善し,もう1例は麻痺の進行が停止した.遅発性麻痺の原因は主としてtethering効果によると考えられたが,1例では二次性の脊髄空洞も麻痺の発生に関与していると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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