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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻11号

1994年11月発行

文献概要

論述

回旋力優位型前腕bipolar injuryの検討

著者: 中村俊康1 矢部裕1 堀内行雄1 山中一良1 関敦仁1 吉川泰弘1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1207 - P.1212

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 抄録:手関節と肘関節に同時に脱臼や骨折が生じるbipolar injuryにはEssex-Lopresti骨折やbipolardislocationなどがある.これらの損傷の受傷機転は手関節回内位で手掌をつき,長軸力を受けるためとされている.近年,橈骨が尺骨に対して長軸方向に解離するacute longitudinal radio-ulnar dissociation(ALRUD)の概念が提唱され,ことさらに長軸力のみが重要視される傾向にある.しかし,われわれはEssex-Lopresti骨折でALRUDを伴わない症例とbipolar dislocation2例を経験した.さらに,MRIを用いたトルク負荷の検言寸から本症は長軸力のみならず回旋力が主体で生じたものと考えられた.Essex-Lopresti骨折はALRUDを呈し長軸力優位で生じるtype Iと本症のような回旋力優位で生じるtype IIに分類でき,さらにbipolar inluryについても拡大解釈し,長軸力優位型と回旋力優位型に分類することができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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