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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻11号

1994年11月発行

文献概要

整形外科基礎

半月大腿靱帯に関する解剖学的研究

著者: 金田庸一1 守屋秀繁1 高橋和久1 山縣正庸1 土屋明弘1 嶋田裕2 玉木保3

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科 2千葉大学医学部第一解剖 3日本工業大学機械工学科

ページ範囲:P.1237 - P.1241

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 抄録:肉眼解剖学的に半月大腿靱帯の出現頻度を調べ,また生体力学的に靱帯切離後の回旋不安定性を解析し靱帯の機能を検討した.解剖学的検討では62遺体110膝を対象とし半月大腿靱帯の頻度を調べた.生体力学的検討では新鮮屍体膝6膝を用い,脛骨に3Nmの内外旋トルクを加え2方向同時X線撮影による3次元解析を行い,半月大腿靱帯切離前後の回旋角度を計測した.全例に半月大腿靱帯を認めそのうちHumphry靱帯は13.6%,Wrisberg靱帯は92.7%であった.Wrisberg靱帯を走行により3型に分類した.1型は外側半月板のみに付着(64膝),2型は二股に分れ外側半月板と腔骨に付着(28膝),3型は外側半月板から腫骨にかけて腱膜様組織で付着(10膝)するものとした.靱帯切離後,非靱帯切離膝と比べ膝関節屈曲位で内旋角度の軽度増加を認め,半月大腿靱帯の内旋の制御が考えられたが,その働きは軽微なものと推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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