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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻11号

1994年11月発行

文献概要

臨床経験

嵌頓症状を呈したhypermobile meniscusの1例

著者: 松本憲尚1 堀部秀二1 前田朗1 中村憲正1 塩崎嘉樹1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1277 - P.1279

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 抄録:嵌頓症状を呈した,hypermobile meniscusに対して鏡視下縫縮術を施行した1例を経験したので報告する.17歳,男性.サッカーで右膝を捻挫し,以後数回の膝くずれを経験していた.今回,右膝の膝くずれ後嵌頓症状(約90°屈曲)を呈し入院.関節鏡検査では,外側半月には明らかな断裂は認めないものの,再鏡視時に同時に施行した健側膝の鏡視像と比較すると,膝窩筋腱溝は拡大し周囲に中等度の滑膜炎を認め,木村らの言う冠靱帯が消失していた.半月は,プローブにて内方に引き出すと顆部を越えて転位した.膝窩筋腱溝を縫縮するように半月の上,下面から3針ずつstacked sutureを施行した.術後2週間のギプス固定を行い,全荷重は1カ月後より許可した.経過は良好であり,膝くずれ,嵌頓症状は消失し,術後5カ月の再鏡視では,半月の安定性は良好であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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