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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻11号

1994年11月発行

文献概要

臨床経験

非骨傷性頚髄損傷例の受傷早期MRIよりみた検討

著者: 朴珍守12 栄輝巳1 内田洋子1 古代裕次郎1 安松英夫1 吉野和孝1 平川敬3

所属機関: 1熊本整形外科病院 2福岡済生会総合病院整形外科 3大分県立三重病院

ページ範囲:P.1295 - P.1299

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 抄録:単純X線上明らかな脱臼や骨折を認めず,非骨傷性頚髄損傷と診断された症例のなかに,わずかな椎体アライメントの不整を認める症例を経験し,受傷早期の状態を単純X線とMRIを用いて検討した.対象は,1989年から1993年の4年間に当院受診した30例(男24例,女6例)で,年齢は31歳から83歳(平均62.8歳)である.10例に単純X線で椎体アライメントの不整を認め,受傷早期(24時間以内9例,48時間以内1例)のMRIでは,すべての症例でアライメントの不整部位に一致してTI iso,T2 highの髄内信号変化を認め,不整部位に一致して脊髄損傷があることが認められた.
 このことは,X線上骨傷がないように見えるのは,患者の移送や本来の弾性で元の位置に戻っているだけであり,受傷時には脱臼などの骨傷があり,この脊椎構築上の変化が頚髄損傷の原因と考えられ,いわゆる非骨傷性ではないと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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