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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻12号

1994年12月発行

文献概要

論述

四肢転移性骨腫瘍に対する手術適応と術後成績について

著者: 片桐浩久1 高橋満1 稲垣治郎2 佐藤啓二3 杉浦英志3 山村茂紀3

所属機関: 1名古屋記念病院整形外科 2名古屋記念病院腫瘍科 3名古屋大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1317 - P.1323

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 抄録:過去4年間で当院にて手術を行った四肢長管骨の転移性骨腫瘍17例19肢の手術成績を検討し,その適応につき考察した,原発巣は肝癌,腎癌が各3例,肺癌,乳癌,子宮頚癌が各2例,胃癌,骨髄腫,血管肉腫,大腸癌,骨肉腫が各1例である.手術は,①病巣切除または掻爬後抗癌剤混入骨セメントを併用する術式,②創外固定的内固定,③創外固定,の3種を症例に応じ選択した,抗癌剤混入骨セメントを併用する術式は局所再発防止と固定性の維持に有用で,歩行可能となる症例は多かった.創外固定的内固定は出血傾向の症例が適応で,入浴も可能となり有用な方法である.創外固定は生存期間が長期にわたる症例では問題が多い.転移性骨腫瘍に対する手術では局所根治性でなく患者のQOLを向上させ一定期間維持させることが目標である.良好な結果を得るためには原発組織型や予想される生命予後を考えて手術法を決定しなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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