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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻12号

1994年12月発行

文献概要

論述

各種股関節疾患に対するbipolar型人工関節置換術の5年以上経過例の成績

著者: 稲尾茂則1 安藤御史1 後藤英司1 辻宗啓1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科

ページ範囲:P.1325 - P.1330

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 抄録:Bipolar型人工股関節置換術後5年以上経過した症例の治療成績を検討した.症例は,亜脱性変形性股関節症(OA)12例12股,無腐性大腿骨頭壊死(ANF)11例14股,慢性関節リウマチ(RA)7例7股であった.OA,RAでは,全例臼蓋リーミングを施行し,ANFでは病期分類IV期では施行し,III期ではしなかった.非感染性の著明な疼痛により再置換がOA 2股,ANF 1股にすでに行われていた.非再置換例では,疼痛なしは,OAで44%,ANFで25%,RAで71%であった.X線評価では,OA,RAでは,ほとんどの症例でouter headのmigrationが見られる一方,ANFでは約半数に見られるのみであり,特にIII期ANFでは,軟骨摩耗にとどまっていた.臼蓋側骨量温存と除痛効果の面より評価すると,OAとIV期ANFでは両者とも十分に満足すべき結果とは言えなかったが,III期ANFでは前者,RAでは後者に関して満足すべき結果が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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