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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻12号

1994年12月発行

文献概要

臨床経験

右示指中指に発生した骨破壊を伴った先天性動静脈瘻の1例

著者: 吉野仁浩1 井戸一博1 西島直城1 藤尾圭司1 清水昌宏1 山室隆夫1 中嶋安彬2

所属機関: 1京都大学医学部整形外科 2京都大学検査部病理

ページ範囲:P.1393 - P.1395

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 抄録:右示指中指に発生し骨破壊を伴った先天性動静脈瘻の治療を経験した.患者は12歳,男子.主訴は右示指中指の変形と疼痛.初診時,右示指中指の過成長,静脈の怒張と拍動,中指の橈側偏位を認めた.Nicoradoni-Branham signが陽性であり,X線上,示指中指に骨破壊像を認め,血管造影では,指動脈の拡大,雪片様陰影,末梢部の動脈の造影不全,早期の静脈造影のCurtisの4徴を呈していた.
 手術は栄養動脈と怒張した静脈を結紮し切除した.示指中指の骨内の病変を可及的に掻爬し,腸骨より採取した海綿骨を充填した.中指の橈側偏位を矯正し,K-wire 2本にて固定した.術後9ヵ月の現在,疼痛は消失し機能の回復を得ている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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