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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻12号

1994年12月発行

文献概要

臨床経験

Congenital contractural arachnodactyly(Beals症候群)の1例

著者: 野村忠雄1 林律子1 西村一志1 加畑多文1 金井英子2

所属機関: 1石川整肢学園・小児整形外科センター 2市立砺波総合病院小児科

ページ範囲:P.1397 - P.1401

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 抄録:くも指趾を伴った細く長い四肢,耳介変形(crumpled ear),四肢関節および手指関節の拘縮,脊椎後側弯,足内反変形などから先天性拘縮性くも指趾症congenita contractural arachonodactyly(Beals syndrome)と診断した1例を報告する.関節可動域訓練やスプリントで治療を試みたが,手指近位指節間関節の拘縮は改善しなかったため屈側部皮膚の全層植皮術を行った.現在,四肢関節の軽度な拘縮,四肢長管骨の狭細化,異常弯曲,脊椎側弯などが残存しているが,通常生活には困難はない.自験例では肋骨辺縁の不整像,大腿骨転子下の狭細化像などMelnick-Needles症候群と類似の所見がみられるが,このような報告はなく本症の骨変化の病態を考えるうえで興味深い.また,本症の関節拘縮は加齢とともに改善するとされているが,自験例のごとく残存することもあり,手術の適応となる場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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