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シンポジウム 反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)をめぐって
文献概要
抄録:反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)は外傷後に発症する持続性疼痛や組織の萎縮を主とする症候群である.発症には交感神経の緊張が強く関与していると考えられていたが,発症早期では交感神経の活動は正常に近いことが明らかになった.また,交感神経ブロックの有効性と交感神経機能の障害の程度との間にも相関がみられなかった.このことから,本疾患に交感神経ブロックが有効であるのは交感神経機能の異常が存在するからではないと考えられる.RSDに対する治療として,交感神経ブロックや血管拡張薬の局所静脈内投与法が非常に有効である.グアネチジン,ニカルジピンおよびニトログリセリンの局所静脈内投与において,それらの疼痛軽減効果は疼痛閾値の上昇よりも皮膚組織血流や皮膚温度の上昇とよく相関していた.これは血管拡張薬の疼痛緩和作用が主に患部の血流改善作用によることを示唆している.
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