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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻2号

1994年02月発行

文献概要

シンポジウム 反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)をめぐって

反射性交感神経性ジストロフィーの病態と治療

著者: 真下節1 柴田政彦1

所属機関: 1大阪大学医学部麻酔学教室

ページ範囲:P.147 - P.154

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 抄録:反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)は外傷後に発症する持続性疼痛や組織の萎縮を主とする症候群である.発症には交感神経の緊張が強く関与していると考えられていたが,発症早期では交感神経の活動は正常に近いことが明らかになった.また,交感神経ブロックの有効性と交感神経機能の障害の程度との間にも相関がみられなかった.このことから,本疾患に交感神経ブロックが有効であるのは交感神経機能の異常が存在するからではないと考えられる.RSDに対する治療として,交感神経ブロックや血管拡張薬の局所静脈内投与法が非常に有効である.グアネチジン,ニカルジピンおよびニトログリセリンの局所静脈内投与において,それらの疼痛軽減効果は疼痛閾値の上昇よりも皮膚組織血流や皮膚温度の上昇とよく相関していた.これは血管拡張薬の疼痛緩和作用が主に患部の血流改善作用によることを示唆している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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