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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻2号

1994年02月発行

文献概要

臨床経験

慢性関節リウマチに合併した高度の頭蓋底陥入症の1例

著者: 土田敏典1 北野喜行1 横川明男1 水野勝則1 小林忠美1

所属機関: 1市立砺波総合病院整形外科

ページ範囲:P.221 - P.224

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 抄録:我々は,環椎から第3頸椎にかけて頭蓋底に陥入したRA症例に対し後頭骨頸椎固定術を施行したので報告する.症例は67歳,女性で10年間のRA歴がある,2年間後頭部痛が持続し,X線写真上では歯突起はMcGregor線より約20mm頭側に陥入し,環椎は軸椎上に垂直脱臼し前弓は第3頸椎椎体前方まで達していた.頭蓋直達牽引を行ったが陥入は改善せず,Halo装具にて後頭部痛の軽減を確認し,後頭骨から第7頸椎までを腸骨から3×8cmの全層骨で固定した.術後1年の現在,移植骨は骨癒合し後頭部痛は消失している.頸椎病変のあるRAでは,神経欠損症状,耐え難い痛み,X線写真上での不安定性がある場合に手術適応がある.本例では下位頸椎を含んだ骨の脆弱性,不安定性を認めたため,支柱移植骨で固定した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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