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臨床経験
先天性腓骨欠損症の2例―保存療法による長期追跡結果
著者: 内田篤宏12 三宅良昌1 松下具敬1 今谷潤也1 柴田大法3
所属機関: 1愛媛整肢療護園 2現:愛媛大学医学部整形外科 3愛媛大学医学部整形外科
ページ範囲:P.297 - P.301
文献購入ページに移動症例はそれぞれ2カ月,11カ月時当園初診した.共に脚長差,趾の欠損があり,X線上腓骨の完全欠損,脛骨の短縮を認め,Achtermanの分類によるとtype IIであった.1例は脛骨前方凸変形に対して矯正骨切り術および膝の外反変形に対してepiphyseal staplingを施行した.
2例共に幼児期には補高靴,学童期からは二段足義足を成長とともに更新してゆき,普通校へ独歩にて通学可能であった.
最終脚長差は各々16cm(23.5%),15cm(17.2%)と比較的大きいが,共に屋外では二段足義足の使用により,日常生活に全く支障のない歩行能力を獲得し,疼痛もなく現状に十分満足している,治療期間の長い脚延長術,受け入れられにくい切断術を考えると,装具療法も有効な治療法のひとつであると考える.
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