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特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)
犬同種椎間板移植の検討―臨床応用への可能性
著者: 松崎浩巳1 若林健1 石原和泰1 石川博人1 大川章裕1
所属機関: 1日本大学医学部整形外科
ページ範囲:P.395 - P.402
文献購入ページに移動凍結保存平均4週間後に経腹膜的に犬腰椎へ椎間板ユニットをプレートを用いて椎間板の可動性を残す手技で移植した.また,椎間板の細胞を培養してプロテオグリカンとコラーゲンの合成能を検討し,経時的にX線で椎間腔を評価した.
移植椎体は5カ月位で完全に骨癒合し,椎間腔は6カ月頃より徐々に狭小化する傾向にあった.しかし,組織学的に線維輪は良好に温存され,-196℃保存が有用であった.一方,細胞の活性は低下していた.
同種椎間板移植は中期的にはdynamic disc spacerとして臨床応用の可能性はあるが,長期的になお検討する必要がある.
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