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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻4号

1994年04月発行

文献概要

特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)

組織像からみた頸部椎間板ヘルニアの発生機序

著者: 国分正一1 田中靖久2

所属機関: 1東北大学医学部整形外科 2国立療養所西多賀病院整形外科

ページ範囲:P.403 - P.408

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 抄録:剖検屍体41例(20~85歳)の135頸椎椎間板を組織学的に,前方除圧時摘出の7例(40~68歳),8椎間板をPCNAの抗体であるPC10を用いて免疫組織化学的に検討した.30歳以降,軟骨細胞の増殖,cluster形成,細胞死と膠原線維の離開,亀裂が特長的である.全135椎間板のうち水平裂が61%,垂直裂が49%,そして軟骨板断片の遊離,翻転あるいは亀裂内遊走が33%に認められた.ヘルニアが13体(32%),20椎間(15%)に認められ,5体(12%)が多椎間発生例であった.ヘルニアはいずれも軟骨板を含んでいた.頸部椎間板ヘルニアでは軟骨板の断片化が発生の前駆機序である.PCNA陽性所見より軟骨細胞の増殖が確認された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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