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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻4号

1994年04月発行

文献概要

特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)

椎間板ヘルニア脱出様式の術前判定―造影MRIによる検討

著者: 豊根知明1 高橋和久2 山縣正庸2 村上正純2 森永達夫2 田中正1 北原宏2 守屋秀繁2

所属機関: 1君津中央病院整形外科 2千葉大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.471 - P.475

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 抄録:造影MRIにより腰椎椎間板ヘルニア周囲の病態を観察し,ヘルニアの脱出様式,特に後縦靱帯を穿破するか否かに注目して検討した.対象は後方より手術を施行し,ヘルニアの脱出様式を確認し得た20症例である,造影MRI所見は,type-1:造影されない,type-2:ヘルニアと硬膜管との間に限局して造影がみられる,type-3:ヘルニアの周囲が造影される,と判定した.type-1およびtype-2を示した12例の術中所見は,すべてprotrusionまたはsubligamentous extrusionであり,ヘルニアは後縦靱帯を穿破していなかった.type-3の8例では,4例でtransligamentous extrusion,3例でsequestrationが確認され,ヘルニアは後縦靱帯を穿破していた.ヘルニア周囲の造影は,硬膜外静脈叢の血管拡張,血管透過性の亢進した線維性組織の存在を示唆しており,ヘルニアと周囲組織との間に起こる病理学的な変化を,生体内において捉え得る可能性が示された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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