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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻5号

1994年05月発行

文献概要

臨床経験

Osteochondritis dissecansを合併した距骨のosteoid osteomaの1例

著者: 水野直樹1 中島昭夫1 杉村恒人1 高橋裕美子1 小島敦1 岩山立樹1 柳英浩1 斉藤理恵子1

所属機関: 1中部労災病院整形外科

ページ範囲:P.623 - P.626

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 抄録:距骨のosteoid osteoma1~6)は比較的稀で,発症初期や,nidusが小さかったりすると単純X線写真では発見できなかったり,また,足関節炎様の症状7~9)を伴うこともあることから,その確定診断に至るまでの期間が長くかかる場合が有り,我々の症例も発症から確定診断までに約4年を要した.
 症例は18歳,男性.前医で左距骨離断性骨軟骨炎と診断され,鏡視下で剥離骨片の切除とドリリングを受けたが,その後も左足関節痛と腫脹が続いたため,当院にて精査し,断層写真で距骨頸部にnidusが認められた.一方,CTでは距骨滑車外側に,離断性骨軟骨炎の痕跡と思われる像が認められ,また,別のスライスでは,距骨頸部前方にnidusが認められたことから距骨のosteoid osteomaとosteochondritis dissecansとの合併例と判断し,病巣をen blocに切除し,腸骨より骨移植を行い,症状は改善し,経過は良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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