icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻6号

1994年06月発行

文献概要

シンポジウム 変性腰部脊柱管狭窄症の手術的治療と長期成績

腰部脊柱管狭窄手術成績不良例の検討

著者: 渡辺栄一1 菊地臣一1

所属機関: 1福島県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.707 - P.713

文献購入ページに移動
 抄録:腰部脊柱管狭窄の手術成績不良例52例についてその病態を神経学的所見および選択的神経根ブロックから検討した.手術後より症状が残存・持続した症例では,神経障害型式,責任高位および病態に変化はなく,手術成績不良の原因は高度神経障害,術前の病態把握や手術手技上の問題にあった.手術により術後一時軽快した症例では,時間の経過と共に神経障害型式が変化していることが多く,しかも責任高位も術前とは異なり隣接高位での障害発生が多くなっていた.手術成績不良の病態は同一高位の同一病態であることが最も多いが,術後2年以内では除圧術施行椎間の術後の不安定性出現に,術後2年以降では固定術の隣接椎間の変化に注目すべきである.これらの成績不良例に対して行った治療成績は,保存療法(32例)が良8例(25%)で,手術療法(20例)が優,良あわせて12例(60%)であった.成績不良例の治療成績は決して良好ではなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら