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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻6号

1994年06月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

上位胸椎に対する前方アプローチについて

著者: 牧野明男1 原田征行1 植山和正1 市川司朗1 伊藤淳二1 三戸明夫1

所属機関: 1弘前大学医学部整形外科

ページ範囲:P.715 - P.720

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 抄録:上位胸椎疾患に対し胸骨縦割侵入2例と胸骨非縦割侵入3例を行い,手術時間,出血量,合併症,MRI矢状断像による胸骨上縁高位を比較した.縦割群2例は共に男性で,1例はTh2-3椎間板ヘルニアでTh2-3前方固定を,1例は転移性胸椎腫瘍でTh1-3前方固定を施行した.胸骨非縦割群は1例は女性で転移性胸椎腫瘍にてC7-Th2前方固定を,2例は男女1例ずつで多発性骨髄腫にてTh1-3前方固定を施行した.平均手術時間は縦割群5時間45分,非縦割群2時間56分,平均出血量は縦割群850ml,非縦割群482mlであり,反回神経麻痺は縦割群は全例に,非縦割群は3例中2例に生じた.胸骨上縁高位は,縦割群はTh2上縁レベル1例,Th2/3レベル1例で最下位侵襲椎体より上方に位置しているのに対し,非縦割群はTh3下縁レベル2例,Th3中央レベル1例で最下位侵襲椎体より下方に位置しており,胸骨縦割を要するか否かの手がかりになり得ると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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