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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻6号

1994年06月発行

文献概要

基礎知識/知ってるつもり

セラミック

著者: 山室隆夫1

所属機関: 1京都大学医学部・整形外科

ページ範囲:P.726 - P.726

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 セラミックの定義を簡単に述べると次のようになる.即ち,「合成された,固形の,非金属性の無機材料」である.自分の身のまわりにある固形の材料で,非金属性で合成された無機材料はないか見廻わしてみると,ガラスか陶器しか見当らない.極めて多くの固形材料は金属性であるか,有機材料であるか,天然の材料である.それではガラスもセラミックに含めてよいかというと,広義では含めてよいと思われる.しかし,一般にセラミックと呼ばれているものは結晶質を含んでいる.それで,セラミックの狭義の定義は「合成された,固形の,非金属性の無機材料で,結晶質を含むもの」ということになる.
 この狭義の定義に従えば,セラミックとしてよく知られている伝統的なものとしては,煉瓦や陶磁器があげられる.伝統セラミックは一般に空気中で高温を加えて焼結させるので酸化物であり,硬い,高温に耐える,電気や光を通さない,などの性質をもっている.しかし,最近の新しい技術で作られたセラミックは必ずしも酸化物ではなく,窒化物,硫化物などもあり,また,その物理化学的性質も光をよく通すとか,磁性をおびるとか,骨と結合するとか,種々の特長をもっている.これらのセラミックスはファイン・セラミックスと呼ばれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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