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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻7号

1994年07月発行

文献概要

シンポジウム 慢性関節リウマチ頚椎病変

慢性関節リウマチ頚椎病変の自然経過よりみた術式の検討

著者: 小田剛紀1 越智隆弘1 小野啓郎1 藤原桂樹2 米延策雄3 東文造3

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室 2星ケ丘厚生年金病院整形外科 3関西労災病院整形外科

ページ範囲:P.791 - P.797

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 抄録:慢性関節リウマチ(RA)頚椎病変に対する手術術式を確立するにはその自然経過の理解とその予測が必要である.自然経過を明らかにするために5年以上頚椎動態X線にて追跡可能であった49例のRA患者を対象に,anterior atlantoaxial subluxation(AAS),veritical subluxation of the axis(VS),subaxial subluxation(SS)の発生と進行を経時的に調査し,その進行を越智らによるRA病型4,5)により評価した.上位頚椎病変は亜脱臼なしから,AAS単独,VSの合併という順に進行し,その進行程度はRA病型により異なっていた.少関節破壊型(LES)ではAASで留まりVSを合併することがないのに対し,ムチランス型(MUD)では重度のVSに至った.多関節破壊型(MES)はAASで留まるものとVSを合併するものが相半ばした.SSは頻度として少なかったが,MUDや,MESで上位にVSを伴うものに重度のすべりがみられた.以上をもとに,RA病型とその罹患病変に基づく選択術式を提唱した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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