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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻8号

1994年08月発行

文献概要

論述

後頭骨頚椎固定の検討

著者: 嶋村正1 山崎健1 菅義行1 鈴木正弘1 阿部正隆1

所属機関: 1岩手医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.889 - P.895

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 抄録:頭・頚移行部病変はその解剖学的特性から重篤な神経症状を惹起するため,外科的治療が採択される.慢性関節リウマチ9例,歯突起骨,環軸椎前方亜脱臼例のMcGraw法偽関節,上位頚髄砂時計腫各1例に後頭骨頚椎固定(Newman法7,Luque法5例)を施行した.Newman法の3例は偽関節を形成し,2例に再手術(Luque法,Brattström変法各1例)を要した.偽関節の主要因はhalo deviceのトラブルと推察された.手術成績は良8,可4例で,全例に症状改善,ADLの向上を得たが,術前障害度の高い例は,獲得点数は比較的良好であったが,やはり術後点数は低かった.術後,隣接・近隣椎間の不安定性の出現・進行を慢性関節リウマチの3例に認めた.術後の頚椎運動制限によるADL障害の訴えは少なかった.当該部,隣接・近隣椎間の局所状況のほか,麻痺の程度,外固定の適否などの身体状況を踏まえた内固定併用手術が望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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