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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻8号

1994年08月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

頚椎後縦靱帯骨化症に対する前方除圧固定術―頚椎椎体より採取した骨片を移植骨として用いた頚椎前方除圧固定術の手術手技

著者: 井須豊彦1 馬渕正二1 蓑島聡1 中山若樹1

所属機関: 1釧路労災病院脳神経外科

ページ範囲:P.897 - P.903

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 抄録:頚椎後縦靱帯骨化症例に対する頚椎前方除圧固定術の手術経験を述べた.対象は頚椎椎体より採取した骨片を移植骨として用いた頚椎前方除圧固定術が施行された頚椎後縦靱帯骨化症32症例であり.年齢は35~70歳,平均55歳,男性21名,女性11名である.骨化巣の進展様式による分類では,連続型2例,分節型21例,混合型1例,その他型8例であり,手術椎間数別では,1椎間固定6例,2椎間固定18例,3椎間固定8例であった.術後2日間以内に歩行を許可し,頚部カラーを3カ月間,着用させた.術後経過観察期間は,5カ月~3年5カ月,平均1年8カ月であるが,全例,神経症状の改善が得られた.術後X線所見は全例で,良好な骨癒合が得られたが,1例で後弯形成が認められた(3椎間移植骨固定例).本法の利点は,腸骨採取に伴う合併症がみられず,早期離床が可能な点であるが,本法の最も良い適応は,3椎体内に限局した骨化症例であり,移植骨による固定は1~2椎間に限定すべきと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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