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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻8号

1994年08月発行

文献概要

臨床経験

原発性副甲状腺機能亢進症の1例―骨塩量の推移を中心に

著者: 中瀬古健1 岡田元1 須藤啓広1 荻原義郎1

所属機関: 1三重大学整形外科教室

ページ範囲:P.919 - P.921

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 抄録:原発性副甲状腺機能亢進症にて,副甲状腺摘出術施行後,骨塩量の増加を認めた症例を経験した.DIP法による骨塩量の推移をみてみると術前のΣGS/Dは1.89と同年令平均値の約62%,MCIは0.277と同年令平均値の約67%に低下していたが,術後6ヵ月では各々1.92,0.280,術後1年では各々2.00,0.307と増加していた.術後2年ではΣGS/Dは2.15と順調に増加していたが,MCIは0.267と低下していた.一般に骨塩量の増加は術後3カ月で最も大きく,術後6,12カ月での増加は著明でないとされているが,本症例では従来の報告とは異なり,術後も継続して骨塩量の増加が認められていた.その原因については補助療法の相違,対象年齢の相違等が考えられた.また,術後2年目のMCI値が低下していた所見は皮質骨より海綿骨の方が増加が著しいとする説と一致していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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