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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻8号

1994年08月発行

文献概要

臨床経験

中指基節骨に生じたflorid reactive Periostitisの1例

著者: 佐藤雅規1 末松典明1 三上和雄1 幅口竜也1

所属機関: 1北見赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.929 - P.932

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 抄録:悪性腫瘍との鑑別に苦慮したflorid reactive periostitis(以下FRPと略す)の1例を経験したので報告する.症例は68歳女性で,1992(平成4)年12月初旬,特に誘因なく左中指の発赤,腫脹,圧痛を自覚.1993(平成5)年1月6日当科初診時のX線所見で左中指基節骨尺側に軟部腫瘤陰影,骨膜反応を認めた.MRIではT1で低輝度,T2で高輝度,Gdで不均一な増強を示し基節骨,腱を取りまくように浸潤し滑膜炎を疑う所見であった.手術にて境界明瞭,灰白色の腫瘤を摘出,基節骨の腫瘤と接した部分は硬化し陥凹していた.組織学的に,類骨組織と線維性組織より構成され核小体が目立ち,大小不同の核を有し,悪性腫瘍と鑑別を要する部分もあったが,異常な核分裂像は認めずFRPと診断された.術後8カ月の現在,再発や疼痛などは認めず経過良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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