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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻8号

1994年08月発行

文献概要

臨床経験

腰仙椎固定術の適応判定とcast test

著者: 武本俊彦1 河端正也1 馬淵昭彦1 立花新太郎2 三上凱久2 森俊仁2 中道健一2 奥田憲之2 小林康一2

所属機関: 1三宿病院整形外科 2虎の門病院整形外科

ページ範囲:P.933 - P.937

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 抄録:椎間不安定性の診断において,画像診断の補助となり得るcast testの有用性について検討したので報告する.対象は,腰下肢痛で入院した235例の内,治療法の選択にあたり不安定性の関与が問題となってcast testが施行された33例(男18,女15)である.cast testの効果判定は有効14例(42.4%),やや有効13例(39.4%),無効6例(18.3%)であった.有効とやや有効群の18例で固定術が併用され良好な成績が得られた.一方,有効1例,やや有効8例および無効6例,計15例では入院後の症状改善や心因性素因の関与などから保存的治療が選択された.cast testは,①画像所見や症状から推察された椎間不安定性の機能的評価が可能,②手術による治療効果を体験できるという患者に対する心理的効果などがあり,椎間不安定性の評価にあたり試みるべき補助診断法と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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