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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻9号

1994年09月発行

文献概要

論述

股関節手術に合併した肺動脈血栓塞栓症

著者: 柴山慶1 樋口富士男1 志波直人1 山下寿1 大川考浩1 井上明生1

所属機関: 1久留米大学医学部整形外科

ページ範囲:P.999 - P.1006

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 抄録:1983年から1992年12月までに当科で行われたTHR 739例,Chiari骨盤骨切り術(以下,骨盤骨切り)634例,その他161例の1534股関節手術を対象とした.術後に肺動脈血栓塞栓症を合併した症例は16例(1.04%)で,骨盤骨切り術が13例と大部分を占め,発症時期は全例術後3週間以内であった.診断は肺血流シンチ,心電図,心エコー,胸部単純X線写真および臨床症状により総合的に行い,それらは重症度別に軽症型,亜重症型,重症型の3つに分類した.当科では2例が死亡した1989年より予防を開始した.術前のリスクファクターに応じて術直後よりジピリダモール,シロスタゾール,ヘパリンナトリウムを使い分け,全例に血栓予防用のストッキングを着用させ,万歩計を利用して足関節の背屈運動を行わせている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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