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特別寄稿
椎間孔より観察せる腰痛に就いて―40年前の手法による解明
著者: 青池勇雄1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科
ページ範囲:P.1007 - P.1016
文献購入ページに移動新鮮老人屍腰椎柱を椎間孔を中心に主として,矢状断して,解剖学的研究を行った.(1)椎間孔入口で,L1およびL2神経根は脊髄に対して約70℃の角度で椎弓根下を斜下方に走行するので,椎間板とは接触しないが,L5神経根は約45°急斜位をとるため,椎間板と接触し,椎間板ヘルニア,骨棘などで圧迫される.(2)腰仙移行椎では一層障害され易い.(3)黄色靱帯は骨化し易く,腰椎で9.2%に認めた.(4)椎間関節は甚だ特異な構造を持つ.(5)L3,L4の椎間関節の上関節突起上端の前方弯曲で神経根圧迫を起こし易い.(6)老人腰神経根では,変性,神経節細胞の変性が一般的である.
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