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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻9号

1994年09月発行

文献概要

臨床経験

骨線条陰影を伴ったdiaphyseal dysplasia(Engelmann病)の1例

著者: 野村忠雄1 林律子1 西村一志1

所属機関: 1石川整肢学園・小児整形外科センター

ページ範囲:P.1045 - P.1048

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 抄録:diaphyseal dysplasia(Engelmann病)は長管骨骨幹部の左右対称性の紡錘状肥厚を特徴とする稀な疾患である.われわれはX線上本疾患に骨線条症を合併したと考えられる症例を経験したので報告する.症例は2歳女児で,歩容異常,易疲労性で受診した.遺伝関係は証明されなかった.血液,尿ホルモン学的検査では赤沈値の亢進以外,特別な異常は認められなかった.X線像では,頭蓋底,全身の長管骨骨皮質の硬化,肥厚を認め,また,骨盤および長管骨骨幹端部の骨萎縮と縦走する線条陰影を認めた.初診後3年8カ月では,症状は軽快したが,X線像では全身の骨萎縮は進行し,長管骨では骨皮質の肥厚の程度および部位は変化し,さらに上腕骨では線条陰影に加え,斑紋状陰影が認められた.また大腿骨・脛骨においては弯曲も認められた.本疾患と骨線条症,骨斑紋症との関係などについて文献的考察を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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