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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科29巻9号

1994年09月発行

文献概要

臨床経験

小児手関節疾患の手関節鏡視下手術について

著者: 西川真史12 一柳一朗1 新戸部泰輔1 三束武司1 小野睦1 原田征行3 藤哲3

所属機関: 1八戸市立市民病院整形外科 2現:むつ総合病院整形外科 3弘前大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1073 - P.1076

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 抄録:15歳以下に施行した手関節鏡症例13例13関節のうち,鏡視下手術を施行した9例について若干の考察を加え報告する.対象は,9例(男5例,女4例)9関節(右6関節,左3関節),平均13.1歳(12歳~15歳).疾患の内訳は三角線維軟骨(以下TFCと略す)損傷5例,手関節内軟骨剥離4例であった.
 外傷性TFC損傷では,辺縁が不整形の断裂を認め,鏡視下にTFC部分切除施行した.関節軟骨損傷では,軟骨が弁状に剥離しているのが観察され,鏡視下に弁状剥離部を切除した.術後は3日間圧迫包帯固定,その後フリーとし,全例症状消失した.
 小児期の手関節内障害は,成人例と比べて臨床所見は特徴的なものはないが,小児では外傷性TFC損傷のほかに手関節内軟骨損傷が多かった.小児の手関節鏡は関節軟骨を損傷しないように十分注意する必要があり,適応は慎重に決定すべきと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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