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文献概要
シンポジウム 日本の義肢問題 基礎的問題
幻想肢と体感像
著者: 大塚哲也1
所属機関: 1厚生年金玉造整形外科病院
ページ範囲:P.869 - P.873
文献購入ページに移動一般に四肢切断者(離断者を含む)は,その断端部にすでに失なわれた四肢が,いまだ残存しているような幻覚に囚われることが少なくなく,これが義肢装着や日常生活に与える影響も大である.
四肢切断者の幻(想)肢は,心の中に造る自身の身体像とともに,幻肢痛の形で現われる感覚の面も具備しており,body imageの投影と見做される.この幻肢の型,現われ方,強さおよび幻肢痛などを追究することにより,切断者自身の問題点を見出すことも可能である.
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