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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科3巻6号

1968年06月発行

文献概要

論述

整形外科における運動療法

著者: 城戸正明1

所属機関: 1福岡県立粕屋新光園

ページ範囲:P.487 - P.493

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はじめに
 整形外科は筋骨骼系およびそれに関連する神経,血管系を含む運動器官を取扱うが,われわれはこれらの器官がなんらかの原因でその機能が障害された場合,一日も早く障害前の状態にかえすか,または近づけるように努力をする.外傷などにより直接障害を受けた部分の機能障害のみならず,それに伴つて間接的に固定などにより他の部分にも機能障害がしばしば起る.これらの障害に伴う病的生活から自立生活への課程に必要な処置を総称してリハビリテーションと呼ばれており,これは更に医学的リハビリテーションと職業的リハビリテーションに大別されている.その医学的リハビリテーションの中の重要な一分野として運動療法(exercise therapy)が行なわれている.
 整形外科におけるリハビリテーションというと,後遺症を重点的にとりあげてその回復を,またその代償能力の積極的な開発により,日常生活動作の育成を主体にしているかのような考え方がなされる場合もあるが,そのようないろいろな後遺症が起らないようにするのが第一であり,リハビリテーションは受傷と同時に始まるといわれている.そして受傷などによる後遺症をおこすことなく治療するために,骨折に対するキュンチャー氏髄内固定法を始めいろいろな手術的方法も行なわれているが,傷害の程度によつては後遺症をのこし,運動療法を積極的に必要とする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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