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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科3巻6号

1968年06月発行

文献概要

論述

Hemipelvectomy Prosthesisと切断直後の義足装着について

著者: 沢村誠志1 小林郁雄1 村田秀雄1 三橋保雄2 安藤元之2 横手博臣

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科 2兵庫県立身体障害者更生指導所

ページ範囲:P.494 - P.502

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 Hemipelvectomyの手技および適応などに関しては,1891年Billrothにより初めて試みられていらい,多くの報告がなされている1).特に,最近における手技および輸血の進歩により,術中の出血性ショックによる死亡率はきわめて少なくなり,その症例数も多くなつてきている.しかしながら,hemipelvectomy後に義足を装着することに成功したという報告は,Wise11),Wirbatz10)ら,2,3,を数えるにすぎず,本邦における報告例をみていない.
 この様に,hemipelvectomy prosthesisの報告例が少ない原因は,次の2つの理由によるものと思われる.その第一の理由として,hemipelvectomyを行なつた断端には,体重の荷重をしうる骨組織をかくため荷重が困難であることと,さらに,断端に対する義足ソケットの固定および懸吊が困難であることなど,ソケットの適合に関連した問題があげられる.第二の理由としては,義足歩行の実用性を左右する義足のalignmentによる安定性をいかに獲得するかという,主として義足のalignmentおよび接手の構造に関連した問題があげられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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