文献詳細
文献概要
検査法
股関節部のIntra-osseous Phlebography
著者: 今村恵1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.515 - P.520
文献購入ページに移動Intra-osseous PhlebographyはDos Santosが,1938年に初めて施行して以来,多くの報告がある.これは骨髄内に造影剤を注入して,レ線撮影を行ない,骨髄内静脈洞の造影像や,骨外に出る静脈系の造影像を得ようというもので,本邦では経骨髄静脈撮影法,骨髄造影法などとよばれている.欧米ではIntra-osseous Venography,Osteomyelography,Osteovenography,あるいはOsteographyなどの名称が用いられている.
このphlebographyは骨格のいづれの部分にも応用できるが,おもに骨盤内静脈や,股関節部の静脈の造影に用いられることが多い.本邦でも最近になつて,Perthes病,変形性股関節症,先天性股関節脱臼,大腿骨頸部骨折,股関節結核などに応用され,これら疾病の病態を解明する一手段として,かなり応用範囲のひろいものとなつてきた.
掲載誌情報