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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科3巻6号

1968年06月発行

文献概要

臨床経験

有鉤骨脱臼の治験例

著者: 新名正由1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.537 - P.542

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いとぐち
 手根骨脱臼は月状骨脱臼を除いて他は稀なものである.それはWagner(1959)1)によれば,"手根骨相互間の靱帯は,個々の関節の運動を許し,しかも同時に手根骨を一単位として作用させるよう分布している"ことによる.とりわけ遠位手根骨の単独脱臼は極めて稀で,文献上,特に有鈎骨脱臼の報告は1882年Buchananにより最初に行なわれ,現在まで10例程度の報告があるにすぎない.われわれは最近,橈骨下端骨折,大多角骨亜脱臼,拇指球筋の断裂を伴つた有鈎骨掌側脱臼の1例を経験したのでここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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