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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科3巻6号

1968年06月発行

文献概要

臨床経験

馬尾神経腫瘍を思わしめた腰部椎間板ヘルニアの2例

著者: 沢田俊資1 大竹節郎2 東幸雄2 立沢喜和2

所属機関: 1済生会大阪泉尾病院整形外科 2京都府立医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.543 - P.546

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 単一の神経根を圧迫することの多い腰部椎間板ヘルニアでは,馬尾神経の完全な圧迫症状を呈する症例は極めて少ないので,以下述べるような症候を呈する例では,術前の正確な診断は困難である.O'Connell(1951年)は500手術例のうち僅か10例(2%)に,桐田は(1961年)は512手術例のうち3例(0.58%)に完全な馬尾症状を呈したと述べている.症例報告としては本邦では和知ら(1958年),朝田ら(1958年),蒲原ら(1959年),佐野(1961年),鶴海ら(1963年),および森ら(1964年)によりそれぞれ2,3の症例が報告されているにすぎない.
 最近,われわれは膀胱直腸障害と両下肢麻痺を主症状として来院し,馬尾神経腫瘍を疑わしめ,手術により腰部椎間板ヘルニアによる馬尾神経麻痺であることを確認しえた2症例を経験したので考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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