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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻1号

1995年01月発行

文献概要

論述

神経線維腫症に伴う腫瘍ならびに骨病変に関する研究(第2報)―脊柱変形と脊髄腫瘍の治療

著者: 舟崎裕記1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科

ページ範囲:P.5 - P.13

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 抄録:神経線維腫症に伴う脊柱変形の24例と脊髄腫瘍の8例の治療成績から,その問題点につき検討した.脊柱変形のうち,non-dystrophic typeの変形では,特発性側弯症の治療に準じて行い,良好な成績が得られた.dystrophic typeでは,軽度のpenciling変形を認めるもの以外のすべてに手術適応があるが,dystrophic changeや変形が高度なものに対しては,早期の健常部に及ぶ広範囲な前,後方固定術が必要である.しかし,本脊柱変形では,術後の偽関節の発生や非固定部位の変形の進行に充分注意しつつ,長期にわたる経過観察が必要である.成人期発症例では,椎体自体の変形が高度であることが多く,矯正や骨癒合の獲得が困難である.脊髄腫瘍は多発性,砂時計腫など多彩な形態を呈することが多く,その摘出術に際しては,脊柱変形の合併に特に注意を払うことが重要であり,若年者やdystrophic changeを伴っているものに対しては,常に固定術を考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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