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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻1号

1995年01月発行

文献概要

シンポジウム 長期成績からみたBipolar型人工股関節の適応の再検討

主として大腿骨側の問題点

著者: 広瀬勲1 黒木良克1 川内邦雄1 近藤宰司1 田代一郎1 草場敦1 伊東祐一1 阿部修一1 逸見範幸1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院整形外科

ページ範囲:P.35 - P.42

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 抄録:Bipolar型における主として大腿骨側の問題点を調査するため,Bateman型・Osteonics社製HSII型(SM型),同社製FS2N型・Omnifit型(PF型)を比較検討した.術後5年時におけるstable症例はSM型74%,PF型89%に見られ,PF型に有意に多く認められた.しかしながら,stable症例における大腿骨側のosteolysisの発生率はPF型33%,SM型6%とPF型に有意に多く認められた.これはosteonics型のアウターヘッドのセルフセンタリング機構やステムネックの材質の違いによる,多量のポリエチレン粒子等の発生に起因するものと考えられた.したがって現在のBipolar型の構造は活動性の高い症例では大腿骨側のステムの固定性に影響を及ぼすものと考えられた.臼蓋側では,osteolysisの発生は現時点ではリーミング施行の変股症例に限られ,軟骨または軟骨下骨の温存されている大腿骨頭壊死症例では認められなかった,以上より,Bipolar型は臼蓋にリーミング操作を施行しなければならない症例や活動性の高い症例にはその使用は控えるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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