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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻1号

1995年01月発行

文献概要

シンポジウム 長期成績からみたBipolar型人工股関節の適応の再検討

Bipolar Endoprosthesisの適応に関する再検討

著者: 飯田寛和1 笠井隆一1 松末吉隆1 中山裕一郎1 山室隆夫1

所属機関: 1京都大学医学部整形外科

ページ範囲:P.43 - P.50

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 抄録:変形性股関節症に対するBateman型Bipolar endoprosthesisの最長14年の長期成績を調査した結果,長期間安定した臨床成績とX線評価を示した群,進行性の上方移動とその合併症を認めた群,さらにUHMWPE debrisによるosteolysisを生じた群が存在した.進行性の上方移動をimplantの材質や手術手技の改良で減少させうるかは大きな課題であり,さらに通常の人工股関節置換術で最大の問題であるUHMWPE debrisによるosteolysisがBipolar endoprosthesisでも同様に生ずる.今後Bipolar型のendoprosthsisが現在の問題点を克服して利点を活かし得るには,一つにはCup関節形成術と同等の長期間の荷重に耐える臼蓋のremodellingの確実な形成条件を明らかにし,二つにはUHMWPEを使用しないか,そのwearを現在よりも著しく減少させることが必要であり,現状ではtime saving methodとしての適応は制限せざるを得ないと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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