文献詳細
手術手技シリーズ 最近の進歩
手の外科
文献概要
はじめに
キーンベック病Kienböck diseaseは,1910年Kienböckにより初めて記載された疾患で,その本態は,月状骨の血行障害による無腐性壊死と考えられている.月状骨軟化症lunatomalaciaとも呼ばれる.本症の原因については,未だ充分に解明されていないが,反復する慢性外傷による栄養動脈の遮断と推測される.また,橈骨が尺骨より長い,いわゆるulna minus variantのものに多いことから,橈骨関節面から月状骨への圧迫が発症に関与するともされている(図1).
病期によって治療方針が異なるので,病期の決定は臨床的に重要である.病期分類はLichtmanによるものが一般的である.これは手関節のX線所見によって,次の4つのstageに分けるものである(図2)1).
キーンベック病Kienböck diseaseは,1910年Kienböckにより初めて記載された疾患で,その本態は,月状骨の血行障害による無腐性壊死と考えられている.月状骨軟化症lunatomalaciaとも呼ばれる.本症の原因については,未だ充分に解明されていないが,反復する慢性外傷による栄養動脈の遮断と推測される.また,橈骨が尺骨より長い,いわゆるulna minus variantのものに多いことから,橈骨関節面から月状骨への圧迫が発症に関与するともされている(図1).
病期によって治療方針が異なるので,病期の決定は臨床的に重要である.病期分類はLichtmanによるものが一般的である.これは手関節のX線所見によって,次の4つのstageに分けるものである(図2)1).
掲載誌情報