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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻1号

1995年01月発行

文献概要

臨床経験

貯血式と回収式を併用した自己血輸血の経験と問題点

著者: 田中千晶1 四方實彦1 清水和也1 戸口田淳也1 多田弘史1 高橋真1 川合準1 仲俣岳晴1 長谷部啓司1

所属機関: 1京都市立病院整形外科

ページ範囲:P.71 - P.73

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 抄録:同種血輸血を避けるため54例の整形外科手術に対して術前貯血を行い,その内43例にヘモライト2による術中自己血回収を併用した,エリスロポエチンを使用せず,従来のCPD液を用いた貯血法で平均526g貯血した.術中回収は29例(67%)に可能であって,平均回収量は270mlであった.実際に輸血を必要とした手術は50例であったが,この内で同種血輸血を必要としなかった手術は90%であった.人工股関節全置換術・再置換術に限っても同種血輸血回避率は91%であった.一方,貯血困難であった12例に対する回収式による同種血輸血回避率は25%と低かった.貯血式と回収式の長所短所が相補的で,両者の併用は極めて有効であった.輸血部のない一般病院に適した実施法と思われる.成績向上のための対策および今後の問題点について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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